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エネルギー業界の今を発信する系統用蓄電池(BESS)ニュース(NEWS)
通称:ベスニュース

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作成日:2025.10.20

更新日:

初級

制度・政策

制度・政策_その他

#資源エネルギー庁

#経済産業省

#電力広域的運営推進機関

#ガイドライン

#制度

※本記事は、作成日または最終更新日時点で公表されている制度情報・数値・資料に基づいて作成しています。

発電事業「10MWないと事業者になれない?」を正しく理解
BESS(蓄電池)にも対応した電気事業法の解説

はじめての系統用蓄電池(BESS):役割・3つの市場・安全が5分でわかる

10MWは「届出要否」の基準であり、事業可否の線引きではありません。BESSの放電も発電に含まれ、10MW未満でも系統連系・売電は可能です。

背景と結論(要点3つ)

よくある誤解

「10MWないと発電事業者になれない?」

「BESSだけでは発電事業にならない?」

「10MW未満は売電できない?」

事実:10MWは"届出要否"の線引き。事業可否を決める規定ではありません。

判断の物差しは「小売等用接続最大電力(kW)の合計」です。

正しい理解

10MW(1万kW)は届出の線引き。10MW未満でも連系・売電は制度要件次第で可能です。

BESSの放電も"発電"と同等に扱われます(電気事業法第2条の定義)。

接続最大電力(kW)の合計で判定。設備の定格出力合算では判定しません。

法の定義(要点)

・電気事業法の定義は「発電し、または放電する事業」。BESSの放電も"発電"として扱われます。

・10MW(=接続最大電力の合計)は届出要否の線引きであり、事業の可否や連系電圧区分とは別制度です。

根拠:e-Gov法令・ANRE Q&A/記載要領

e-Gov Law Search +2 Enecho +2

10MW基準の正確な意味

10MW=届出の線引き。小売等用接続最大電力(kW)の合計が1万kW超なら届出要。事業の可否を決める規定ではない。

誤解

「10MWがないと発電"事業者"になれない」

事実

10MW未満でも売電や系統接続は可能(届出要否と事業可否は別)

届出は事業開始前まで

※用地取得開始等は参考時期(ANRE Q&A参照)

制度理解の核心

・判定は「小売電気事業等用接続最大電力(kW)の合計

・10MW以上は届出義務あり・OCCTOへの加入義務あり

・10MW未満は届出義務なし・OCCTO加入原則不要

10MW基準の正確な意味の図

判定=小売電気事業等用接続最大電力(kW)の合計

*【脚注】10MWは事業可否ではなく届出要否の基準です。判定値は『小売電気事業等用接続最大電力(kW)』です。

接続最大電力

系統へ供給し得る上限の見積根拠。設備の定格出力合算では判定しない。

10MW基準

根拠:電気事業法施行規則 第3条の4(3要件)/届出手続:電気事業法 第27条の27

制度判定の要件①②③(チェックポイント)

詳細は本ページを参照/BESSはp.5参照(要件本文は本ページに一本化)

届出要否の最終判定値は『小売電気事業等用接続最大電力の合計』

電気事業法施行規則 第3条の4

発電事業該当の3要件(①1,000kW以上/②同時最大受電比率/③逆潮流比率)

要件 判定内容 詳細・判断基準
接続点単位の設備容量合計(出力ではなく
「接続最大電力」で最終判定)が1,000kW以上(要件①)

重要:「出力(kW)」ではなく「小売電気事業等の用に供する接続最大電力」で判定

・発電等用電気工作物から電気工作物への接続の最大電力

・同一の接続点に接続している場合は合算

出力に占める「小売電気事業等が使用する電力」の割合が50%超
(出力10万kW超(=100MW)は10%超)

・自家消費主体ではなく、系統への逆潮流を主目的とする設備が対象

・例:太陽光発電・風力発電・BESSなど(通常は50%超)

注意事項

自己託送・特定供給は②の同時最大受電の判定から除外(記載要領の注5)

発電(放電)電力量に占める「小売電気事業等の用に供する電力量」が50%超
(10万kW超(=100MW)は10%超)

・年間の逆潮流電力量の割合で判定

・BESSの場合も「放電」を発電とみなし同様に判定

・10万kW超の大規模設備が10%超が適用

判定の重要ポイント

よくある誤解:

「設備出力」や「発電容量」の10MW(10,000kW)で判断

正しい判断:

①〜③の要件を満たす場合、小売電気事業等用接続最大電力の合計が10MW超なら発電事業の届出が必要

※①~③を満たす『特定発電等用電気工作物』ごとに把握した『小売電気事業等用接続最大電力』の合計(接続点は限定しない)が10MW(10,000kW)超となる場合に届出が必要

接続最大電力

系統へ供給し得る上限の見積根拠、10MW判定の最終物差し。設備のカタログ出力(定格)合算では判定しない

同時最大受電電力

出力から自家/所内/特定供給を除いた系統向けの最大見込み

逆潮流

系統へ流れ出る電力量の割合(年見込み)

自己託送

自社需要地への託送で、②・③の計算では除外

判定要件の出典:電気事業法施行規則 第3条の4、資源エネルギー庁「発電事業届出書等の記載要領」(2024-06改正)

BESS(蓄電池)の特殊な扱い

電気事業法 第2条

:「発電」と「放電」を同等に扱う

※電気事業法第2条(定義)に『発電又は放電』と規定。

BESS単体でも発電事業に該当

電気事業法上、「発電し、または放電する事業」と明記されており、BESSの「放電」も「発電」として扱われます。

10MWの届出判定は『小売電気事業等用接続最大電力(kW)の合計』で行います。BESSの出力(kW)は要件①~③の評価に用いる指標で、最終的な届出要否の判定値ではありません。

最終判定=『小売電気事業等用接続最大電力』

出力(kW)≠容量(kWh)≠接続最大電力の区別

項目 使う数値 主な用途
出力(kW) PCS定格出力 要件①~③の判定
容量(kWh) 蓄電池容量 連続放電時間の参考
接続最大電力(kW) 契約上の最大 10MWの最終判定

注意点

届出書には「蓄電所」欄があり、出力(kW)・容量(kWh)を記載します(記載要領参照)。

PCSタイプ別の接続最大電力の考え方

単方向PCS(充電 or 放電)の考え方の図

双方向PCS(同時充放電不可)の考え方の図

双方向PCS(同時充放電可)の考え方の図

接続最大電力の拾い方(BESSの要点)

・単方向PCS:

PCS定格出力=接続最大電力の上限目安

・双方向PCS(同時充放電不可):

放電側の最大出力を採用

・複数PCS(同時充放電の構成例):

接続最大電力は「系統へ逆潮流として出し得る最大(放電側最大)」で評価

・最終判定はあくまで"接続最大電力の合計"

詳細はANRE記載要領/Q&Aの定義に準拠。enecho.meti.go.jp

BESS判定の基本原則

・BESSは「蓄電池+PCS」で構成

・自家消費用BESSも、系統連系する場合は対象

・独立系統(オフグリッド)のBESSは対象外

・太陽光+BESSは同一接続点で合算して判定

10MW未満でもできること

発電事業制度の要点まとめ

10MWは「届出要否」の線引きです。事業そのものの可否ではありません。

BESSの「放電」も発電事業の対象です(電気事業法の定義による)。

判定は「小売電気事業等用接続最大電力」の合計で行います。

10MW未満でも系統連系・売電・市場参加が可能です(個別要件・系統状況による)。

項目 10MW未満の場合 10MW以上の場合
発電事業届出要否 不要 必要
(事業開始前までに届出)
OCCTO加入 原則不要
(発電事業者に該当しないため)
『発電事業者』は加入義務
(発電事業者になったら義務が発生)
供給計画提出 不要 必要
(発電事業者は毎年度提出義務)
定期報告義務 不要 必要
(発電事業者としての義務)
系統連系 可能(一般送配電事業者の系統連系要件による)
売電(FIT/FIP/相対) 可能(制度に応じた要件を満たす必要あり)
卸市場取引 要件次第(市場参加には別途の登録・要件)

※10MW未満でも、系統接続・売電は制度上可能。各社の系統アクセスルール・電圧区分(低圧/高圧/特高)に従います。tepco.co.jp

OCCTO加入と供給計画

・10MW未満:→届出なし→OCCTO加入原則不要(発電事業者でないため)

・10MW以上:→届出→OCCTO加入→毎年度の供給計画提出義務

小規模BESS単独の運用例

容量市場(1,000kW〜)・需給調整市場などへの参加や、小売電気事業者との相対契約による売電も可能です。実績確認用計量器の設置や諸手続きは必要です。

複数地点の合算・取扱い

同一接続点に複数設備がある場合は合算して判定。別接続点の場合も合計が10MW未満なら届出不要です。

"届出要否"と"売電・連系の可否"は別。10MW未満でも系統状況と契約次第で売電可能。

※加入義務・供給計画は"発電事業者になったら"必要(法28条の11、29条)。届出→会員化の実務は広域機関の手順参照。提出期限等はOCCTOのFAQを参照。 occto.or.jp

※JEPX等の参加可否は制度側の資格・登録に依存。系統連系の可否は各社の系統アクセスルール・電圧区分(低圧/高圧/特高)に従います。

境界例と合算の考え方

10MWの境界線で変わる義務と判定方法(初学者向けガイド)

例1:9.9MW(10MW未満)

要件①②③をすべて満たしても届出不要

OCCTO加入は原則不要(発電事業者でないため)

系統連系や売電は別制度で判断(可能な場合あり)

※他制度(FIT/FIP、相対契約等)は各々の要件に従う

例2:10.1MW(10MW超)

要件①②③を満たす場合、届出義務あり

OCCTO加入(仮→本)が必要

供給計画の提出義務、事業報告の義務あり

※届出は事業開始前までに行う必要あり

例3:同一接続点の合算

例:同一接続点に 太陽光(1.2MW)+BESS(0.4MW×2)

※図のMWは設備規模のイメージ。判定は「接続最大電力(kW)」で行います。

同一接続点の合算の図

※同一接続点では「接続最大電力(kW)」を合算して要件①を判定(1,000kW未満なら対象外)

10MWの判定は、要件①②③に該当する設備群の「小売電気事業等用接続最大電力(kW)」の合計で行います。

設備容量の単純合算ではなく、要件①②③を満たす設備群の接続最大電力を合計します。

実務フロー:10MW超の場合

※OCCTO加入・供給計画提出の義務は『発電事業者(届出済)』に付随。参考:電力広域的運営推進機関『供給計画の提出』(出典:OCCTO供給計画の提出)

※届出時、資源エネルギー庁(ANRE)のチェックリストでは『加入仮申請受付表示』の添付が必要とされます。(出典:ANRE 発電事業届出書等の記載要領)

■無届での事業は法令違反(罰則あり)。※罰則の根拠条文番号は巻末『法令参照』に明記。また、計画変更時は遅滞なく変更届が必要です。

発電事業届出から運用までの流れ:「10MW(10,000kW)超」の場合は、電気事業法上の発電事業者として届出と電力広域的運営推進機関(OCCTO)加入が必要です。

届出の基本事項

・届出先:経済産業大臣(地方経済産業局)

・届出時期: 営む意思が客観的に認められる時点までの事前届出

・OCCTO加入:必須(発電事業を営む者は全て加入義務あり)

・加入順序:① OCCTO『加入(仮)申請』→ ② 発電事業の届出(ANRE)→ ③ OCCTO

『加入届』(本加入)→ ④ 供給計画の提出

・変更時:計画変更が生じた場合は遅滞なく変更届を提出

注意点

「小売電気事業等の用に供する接続最大電力」が10MW超の時点で届出要件を満たします。これは「出力」ではなく、系統と接続する最大電力で判断されます。

計画段階

事業計画書作成、要件確認、加入準備

届出前

① OCCTO『加入(仮)申請』—経産省への申請・届出に先立ち、OCCTOへの加入(仮)申請が必要

届出時

② 発電事業の届出(ANRE):届出書提出時点までに『加入仮申請受付表示』の添付が必要

届出後

③ OCCTO『加入届』(会員本加入)の提出

運用段階

④ 供給計画の提出、定期報告、会費支払い

変更時

計画変更時は遅滞なく変更届を提出

届出書提出時点までに『加入仮申請受付表示』の添付が必要(OCCTO案内・ANRE手順)

OCCTO加入・供給計画提出のフロー図

実務フロー:10MW未満の場合(その1)

項目 必要性 備考
ANRE届出 不要 10MW未満は発電事業届出対象外(電気事業法施行規則 第3条の4)
OCCTO加入 原則不要 発電事業者ではないため加入義務なし(会員になれないケースあり)
連系・系統協議 必要 送配電事業者の系統アクセスルール・電圧区分に従う
FIT/FIP・相対契約 条件次第 接続制約や契約条件次第で可能(事業届出の有無とは別問題)

(出典:資源エネルギー庁「発電事業Q&A」・「記載要領」、一般送配電事業者「系統アクセスルール」)

10MW(=10,000kW)未満の場合、法的に発電事業者としての届出義務はありませんが、系統接続・売電等は可能です。系統接続は送配電会社の接続ルールに従います。 JEPXへ直接参加するには電気事業者(OCCTO会員)が原則。10MW未満の場合はアグリゲーター経由など間接参加が一般的。

■STEP1

事前調査・計画

接続検討申込の準備、事業性の検討

■STEP2

接続検討申込

一般送配電事業者へ申込、接続可否・工事費等の回答

■STEP3

契約申込

工事費負担金契約、設備設置計画の詳細提出

■STEP4

系統連系契約

系統連系協定書の締結、接続供給契約の締結

ポイント

10MW未満でも系統連系手続きは必要。届出要否と系統連系・売電の可否は別問題。詳細は各送配電事業者の系統アクセスルール参照。

実務フロー:10MW未満の場合(その2)

系統接続手続き

10MW未満の系統接続では、小売電気事業用等接続最大電力に応じて手続きが異なります:

・50kW以上~500kW未満: 低圧連系または高圧連系

・500kW以上~2MW未満:一般的に高圧連系

・2MW以上~10MW未満:原則特別高圧連系

売電契約オプション

10MW未満の設備でも複数の売電方法を選択できます:

[FIT/FIP][PPA][相対契約][小売委託][アグリゲーター活用]

契約形態に関わらず、届出不要で運営可能です。

JEPX市場参加

JEPX直接参加には電気事業者(OCCTO会員)としての参加が原則です。小規模設備(10MW未満)は以下が一般的:

・アグリゲーターを介した間接参加

・小売電気事業者を介した市場接続

※10MW未満でも発電事業届出は任意で行うことが可能(必須ではない)

OCCTO加入・供給計画提出のフロー図

要点まとめ

・10MW未満でも電力系統への接続や売電可能

・系統接続点の規模に応じた連系区分を適用

・売電方法は多様なオプションから選択可能

・JEPX直接参加より、アグリゲーターや小売経由が一般的

・10MW未満はOCCTO加入義務なし

よくある誤解・Q&A(3つの核心)

重要ポイント:「届出の要否」と「事業の可否」は別問題

発電事業の届出要否は「10MW基準」で判定されますが、これは発電事業そのものの可否を決めるものではありません。10MW未満でも発電事業を営むことは可能です。

Q

10MWないと「発電事業者」になれないのですか?

いいえ。誤りです。10MW(10,000kW)は「届出が必要かどうか」の線引きです。10MW未満でも発電事業自体は営むことができ、系統連系や売電も可能です。電気事業法上の「発電事業」の定義は出力規模ではありません。

根拠:電気事業法第2条(定義)、施行規則第3条の4(判定要件)、資源エネルギー庁「発電事業Q&A」

Q

BESS(蓄電池)だけでも発電事業になりますか?

はい。なり得ます。電気事業法の定義では「発電し、または放電する事業」と明記されており、BESSの放電も「発電」と同等に扱われます。判定は小売電気事業等用接続最大電力の合計で行います。

根拠:電気事業法第2条の14(「発電し、または放電する事業」の定義)、資源エネルギー庁「発電事業届出書等の記載要領」

Q

10MW未満だと売電はできないのですか?

いいえ。条件次第で可能です。10MW未満でも系統連系・売電は制度要件次第で可能です。連系可否は系統アクセスルールや電圧区分に従い、相対契約やFIT/FIP等との組み合わせも考えられます。届出要否と売電可否は別制度です。

根拠:資源エネルギー庁「発電事業Q&A」、送配電事業者「系統アクセスルール」、OCCTO「会員規約」

公開前/導入前チェックリスト

10MW届出制度の検討項目をチェックし、発電事業の正確な適用を確認しましょう。

制度適用の確認

・自社(または顧客)の発電設備が小売電気事業等用接続最大電力10MW以上か確認

・同時最大受電電力50%以上かつ逆潮流50%以上の要件確認

・BESSを含む場合、放電時の最大出力を含めて判定

・複数地点の発電所の合算判定が必要かどうか確認

・太陽光・風力・BESS等の組合せ発電の場合は個別確認

提出書類の準備

・発電事業届出書(様式第十)の作成

・系統接続に関する契約書類の確認

・設備構成図・単線結線図の準備

・発電・放電能力を証明する資料(PCSカタログ等)

・需要・発電バランスに関する説明資料

OCCTO関連の確認

・OCCTO加入手続きの要否(10MW以上のみ原則必要)

・年会費(1万円/会員・2025年度時点)の予算確保

・OCCTOへの提出書類と期限の確認

・広域機関システムへの登録準備

タイミングと運用

・届出のタイミング:事業開始前まで(営む意思が客観的に認められる時点)

・市場参加・売電契約が計画通り可能か再確認

・10MW未満の場合も小売電気事業者との契約条件確認

・自家消費・需要家への直接供給計画の場合、適用範囲の再確認

特に注意すべきポイント

10MW基準は「事業の可否」ではなく「届出・加入要否」の線引きです。10MW未満でも系統接続・売電は可能です。ただし、市場参加には別途要件があります。

ケーススタディ:例1 太陽光3MW+BESS2MW

太陽光3MW+BESS2MWの判定例

❶ 設備構成の確認

・太陽光発電:[3MW](3,000kW)

・BESS(蓄電池):[2MW](2,000kW)

・同一事業者・同一接続点

❷ 判定基準の適用

・接続点での最大出力合計:5MW

・同時最大受電の50%超:OK

・逆潮流の50%超:OK

❸ 判定のポイント

・BESSの「放電」も発電に含まれる

・PCSの出力で判定(定格容量でない)

・合計が10MW未満で届出不要

判定結果

発電事業者届出不要

(合計5MW < 10MW基準)

太陽光3MW+BESS2MWの判定フロー

ケーススタディのポイント

・太陽光・BESSを合算して判定(同一接続点)

・BESSの「放電」は電気事業法上「発電」と同等扱い

・同時発電・放電を行う場合は、PCSの出力で判定

・総出力5MWなので届出不要

注:接続点が異なる場合や、運用状況によって判定が変わる場合があります。詳細は個別に所轄の経済産業局へ確認してください。

ケーススタディ:例2 BESS 1.5MW×3地点

ケースの概要:

3つの異なる地点にBESS(蓄電池)を設置し、各地点の接続点出力が1.5MW(1,500kW)の場合

判定のポイント

・各地点1.5MWは1MW以上だが、合計4.5MW<10MWのため届出不要(同一接続点での合算が原則)

・3地点合計: 1.5MW × 3地点 = 4.5MW

・接続点が異なる場合: 接続点ごとに判定

・10MW超判定: ①~③を満たす『特定発電等用電気工作物』の『小売電気事業等用接続最大電力』の合計(接続点は限定しない)で行います。同一接続点で合算するのは要件①(出力計1000kW以上)等の判定です。

判定ケース 接続最大電力 届出要否
地点ごとに別々に判定 各1.5MW 届出必要
(各地点1MW超)
合計出力で判定 合計4.5MW 届出不要
(合計10MW未満)
※最終判定は接続点に限らず合計(ANRE Q&A)
別事業者運営 各1.5MW 届出必要
(各地点ごと)

判定結果

本ケースでは、各地点は1MW以上ですが、合計は4.5MWで10MW未満のため、届出不要(合計4.5MW < 10MW)です。

※判定は「同一接続点での合算」が基本。異なる接続点の場合でも制度の趣旨に鑑み適切に判断されます。

BESS 1.5MW×3地点の判定フロー図

参考資料・出典一覧

一次情報へのリンク

資源エネルギー庁(ANRE)

「発電事業に係る届出義務について」

https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electricity_measures/004/

参照日:2025-10-25

「発電事業について」電気事業法 第2条の14/15、第27条の27

https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electricity_measures/004/pdf/hatsuden.pdf

参照日:2025-10-25

「発電事業に係る届出義務について Q&A」施行規則 第3条の4(3要件)

https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electricity_measures/004/pdf/hatsudenfaq.pdf

参照日:2025-10-25

「発電事業届出書等の記載要領」自己託送除外に関する注5

https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electricity_measures/004/pdf/hatsudenkisaiyouryou.pdf

参照日:2025-10-25

電力広域的運営推進機関(OCCTO)

「会員FAQ/加入手続き」法28条の11(加入義務)

https://www.occto.or.jp/kaiin/kaiin_FAQ.html

参照日:2025-10-25

「供給計画の提出」

https://www.occto.or.jp/kyoukei/teishutsu/index.html

参照日:2025-10-25

法令・その他

「電気事業法」(昭和39年法律第170号) 第2条の14、第27条の27

https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170

参照日:2025-10-25

「電気事業法施行規則」第3条の4(3要件)

https://laws.e-gov.go.jp/law/407M50000400077

参照日:2025-10-25

※ 要件①〜③は「記載要領」の図/注に詳細あり(ANRE)

重要事項

・電気事業法の制度運用は常に更新されます

・届出は事業開始前(用地取得開始等の時点)に必要

・無届での事業開始は法違反となり罰則の可能性

・常に一次情報(法令・通知)を確認してください

問い合わせ先

【発電事業届出】

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部

電力産業・市場室

TEL: 03-3501-1748

【OCCTO加入】

電力広域的運営推進機関 企画部

TEL: 03-6631-0051

更新情報

本資料作成日:2025-10-19

最終更新:2025-10-25

※常に一次情報を確認してください

資料入手先

発電事業の最新資料:

・資源エネルギー庁(ANRE)

・電力広域的運営推進機関(OCCTO)

監修者

監修者 青栁 福雄

青栁 福雄
Aoyagi fukuo

Energy Link 取締役 COO

系統運用・需要側制御・スマートグリッド分野の実務家。東京電力にて変電所の建設・運用・保守および大口顧客向けエネルギーソリューションに従事。マイエナジー出向時には2002年日韓ワールドカップの複数会場および国際放送センターの電源責任を担当。東光高岳では執行役員としてスマートグリッド事業を統括し、NEDO事業等に参画。2019年にEnergy Linkを創業し、分散型電源の導入・利活用を推進。

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2025.10.20

制度・政策

脱炭素社会のキーテクノロジーである「系統用蓄電池(BESS)」のビジネスに特化した専門情報メディアです。

再生可能エネルギーの導入が加速する一方、その制度や技術は複雑で、変化のスピードも速まっています。
当メディアでは、系統用蓄電池の基礎知識はもちろん、FIT・FIP制度それぞれに対応した併設モデルの解説、需給調整市場や容量市場といったビジネスの現場、さらには関連法規や実務上の注意点まで、専門的かつ分かりやすく解説します。

これから事業を始める方の最初の羅針盤として、そして既に事業に取り組む方の情報収集の拠点として、皆様のビジネスを力強く後押しする情報をお届けしてまいります。